
川崎市は2012年度、臨海部の新たな魅力づくりへ緑をキーワードにしたイメージアップの取り組みに着手する。「臨海部のもりづくり」緑化推進計画を策定し、「海風を導く緑のネットワーク」形成など臨海部内の各地区の特徴を生かしながら、市民、事業者、行政が協働で取り組みを進める。
川崎臨海部では、市や立地企業が積極的に緑化を推進。公園緑地(港湾緑地含む)が52カ所(48・2ヘクタール)に整備されているほか、主要幹線道路の街路樹、事業所内緑化も多く見られる。
一方で、公園緑地や街路樹の改修、維持管理の充実、事業所内の効果的な緑化誘導といった課題が浮上。国際戦略総合特区にふさわしい景観整備も視野に、市は12年度中に「かわさき臨海部のもりづくり」緑化推進計画を策定することを決めた。
計画案では「かわさき臨海部のもり」について、立地事業所の緑化地、港湾緑地(臨海公園)、公共緑地を「風の道」となる街路樹などでつなぎ、運河や多摩川の水辺環境を含めた臨海部全体の森のイメージと定義。
五つの将来像として「海風を導く緑のネットワーク」「臨海部ならではの景観」「海と親しめる場」「市民・事業者の憩いの場」「協働による魅力ある環境」の形成を掲げる。
エリア特性に応じた「緑のゾーン」、臨海部のもりの骨格となる「緑の軸」、豊かな緑を創造する「緑の拠点」を設定。当面は17年度までの計画として、ゾーンごとに、緑のネットワーク化や緑を生かした景観整備などの事業を、市民、事業者との連携の中で推進する。
市建設緑政局は「国際戦略総合特区の指定など、世界からも注目されるエリアとして、魅力と活力アップに取り組む」としている。
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