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三浦半島で謎の異臭 騒ぎは北上…通報500件以上

事件事故 | 神奈川新聞 | 2020年6月5日(金) 22:00

 三浦半島東側の沿岸部を中心とする広い範囲で4日夜、異臭がするとの通報が500件以上も相次いだ。異臭騒ぎは時間とともに北上して約2時間続き、横須賀市消防局や各警察署が対応したが、原因不明のまま調査などを打ち切った。


三浦半島の異臭通報数

 同市消防局に最初に通報が入ったのは午後8時10分ごろ。三浦市内で「ゴムが焼けたようなにおいがする」との内容だった。その後、同10時ごろまでの間に、「化学薬品」「シンナー」など表現はさまざまだが、同局のほか三崎、浦賀、横須賀署に同様の通報が殺到。「においを吸って気持ち悪い」と通報した横須賀市岩戸に住む40代女性が救急搬送されたが無事だった。

 各署への通報時刻や内容から、異臭は三浦市南下浦町金田から、沿岸部などを北上するように約20キロ離れた横須賀市北部の追浜地区まで確認されたとみられる。横須賀海上保安部によると当時は、北向きの風が吹いていたという。

 約200件の通報を受けた浦賀署の中でも、特に多かった同市長沢に住む60代の女性は「ニンニクのようなきついにおいが、海側の窓から入ってきた」と驚いた様子。30代女性は「原因が分かったらすっきりするのに」と心配そうだった。

 同市消防局などによると、過去の事例から原油タンカーなどが洋上でガス抜きを行って異臭の原因になる可能性もあるというが、同局は「今回は調査の結果、ガスは出ていない。横須賀海上保安部にも海上で異臭を感じた船舶からの情報はなく、ガス抜きではないと考えられる」としている。

 
 

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