
岩手県釜石市で東日本大震災の伝承を続ける高校生グループ「夢団」を支えようと、鎌倉で防災に取り組む学生団体「玄海」が募金を行っている。夢団のメンバーを横浜に招いた今月上旬の交流行事で意気投合したのがきっかけだ。玄海共同代表で防災士の橋本玄さん(17)=高校2年=は「本気で支えたい仲間になった。これからも交流したい」と支援への協力を呼びかけている。
「私たちは震災の記憶を持つ最後の世代。岩手県釜石市で伝承活動をしている高校生を応援しています」
17日夕、大船駅前。募金箱を手にした玄海の中高生らの声が響いた。足を止めて「頑張ってね」と声をかける利用客らに浄財へのお礼を述べる。
街頭での募金は、震災から12年の節目だった11日に始めた。「あの日を思い出してくれる人もいた。風化を心配していたけれど、そうでもなかった」と橋本さんは強調する。「僕らの世代が行動することに、きっと大きな意味がある」
連携の「化学反応」期待
同世代の震災伝承支え 鎌倉の中高生ら募金活動、交流継続
釜石の高校生グループを支援するため、募金を呼びかける橋本玄さん(右端)ら玄海のメンバー=17日夕、大船駅前 [写真番号:1147266]
横浜での交流行事で住民に防災すごろくの遊び方を紹介する夢団の高校生ら=5日、横浜市金沢区の市野島青少年研修センター [写真番号:1147267]