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大江健三郎さん死去

社会 | 共同通信 | 2023年3月13日(月) 15:12

 国会前で開かれた安保関連法案反対の集会で、危機感を表明する大江健三郎さん=2015年9月

 戦後の日本を代表する文学者で、戦後民主主義を足場に平和、護憲、反核を訴えたノーベル文学賞作家の大江健三郎(おおえ・けんざぶろう)さんが3日午前3時過ぎ、老衰のため病院で死去した。88歳。愛媛県出身。葬儀は家族葬で行った。喪主は妻ゆかりさん。後日お別れの会を開く予定。

 川端康成に次ぎ日本で2人目のノーベル文学賞を1994年に受賞。50年代から半世紀以上、文学と言論活動の一線に立ち続けた。

 東京大仏文科在学中の57年に作家デビューし、翌年の「飼育」で芥川賞を23歳で受賞。「芽むしり仔撃ち」「性的人間」といった小説で見せた鋭敏で新しい感覚が評価され、早くから作家としての地歩を築いた。

 「万延元年のフットボール」「洪水はわが魂に及び」などが谷崎潤一郎賞をはじめ多くの文学賞を受賞。翻訳され海外でも注目された。

 障害のある子と生きる決意をした男性を描く「個人的な体験」や、「静かな生活」「新しい人よ眼ざめよ」など、自身と長男光さんら家族をモデルにした作品も大江文学の大きな柱だった。

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