第2次世界大戦後、中国で収容された旧日本軍兵士らの戦犯裁判に焦点を当てた書籍が出版された。樹立間もない共産党政権が懲罰ではなく寛容政策を採った結果、虐殺や略奪など自らの罪に次第に向き合うようになった戦犯の姿を詳述。その悔恨から、日中友好の架け橋となるべく奔走した帰国後の足跡もたどった。戦犯らが志向した両国の真の平和共存とは何か─。執筆した研究者は、脅威論一辺倒で語られがちな現代中国を見つめ直す契機にと願う。
中国側の厚遇に驚き
収容の旧日本兵戦犯、中国はなぜ「厚遇」?戦後史追う書籍
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戦犯に関する書籍を出版した石田隆至さん(左)と張宏波さん=横浜市戸塚区の明治学院大横浜キャンパス [写真番号:1144508]