
古都・鎌倉で国内最大級のシェルターを運営し、難民支援に奔走する男性がいる。まもなく1年になろうとするロシア軍のウクライナ侵攻では、ウクライナ避難民の夫婦を受け入れるなど力を尽くしてきた。NPO法人アルペなんみんセンターの事務局長・有川憲治さん(60)=鎌倉市=は訴える。「難民になった人はたまたま困難な状態にあるだけ」。そして力を込める。「難民の人生を選ぶサポートをしていきたい」
JR鎌倉駅から車で10分強の小高い丘の上。観光客でにぎわう市中心部とは異なり、木々に囲まれ、自然豊かな場所に同センターはひっそりと立つ。元々は修道院だった建物に、現在1歳から60代までの10カ国14人の難民が暮らす。2020年4月の開設以来18カ国42人の難民を受け入れてきた。難民認定を受けられ、自立を果たした人、新たな拠点へと巣立った人…。人生の新たなスタートに寄り添ってきた。
背中を押したのは
【ひとすじ】人生の選択をサポート 鎌倉で難民支援に奔走
難民支援について語る有川さん=鎌倉市十二所のアルペなんみんセンター [写真番号:1136405]
国内最大級の難民シェルターとなっているアルペなんみんセンター=鎌倉市十二所 [写真番号:1136437]