丹沢表尾根の新大日山頂で解体作業が進む山小屋「新大日茶屋」の解体費用を確保するクラウドファンディング(CF)が18日から始まった。作業の実動部隊となる「表丹沢登山活性化協議会」が企画し、「追う! マイ・カナガワ」にも資金調達の方法として寄せられた、登山者向け地図アプリを運営する「ヤマップ」が行うCFを活用する。
ヤマップが運営するのは「YAMAP FUNDING」。従来同社が行ってきた山の保全活動を発展させた形で昨夏にスタートした。これまで全国各地の登山道整備や植樹など自然保護活動の支援実績がある。
同社によると、個人所有の山小屋解体の例は今回が初めてという。人と自然のウェルビーイング事業部の小島慎太郎リーダーは「本来は持ち主が片付けるもの」としながらも「丹沢の自然環境と登山者のためを思い活動する団体に共感できた。共助の輪を広げる後押しさせていただきたい」と公開の経緯を説明した。
新大日茶屋の解体費用を巡っては、所有者から負担してもらう一方で、協議会メンバーによる私費の持ち出しが続いているという。CFの滑り出しは好調といい、協議会の担当者は「支援は期待されているということ。CFも解体作業も無事に成功させたい」と意気込む。
CFは60万円を目標に実施し、ボランティアの保険料や資材費などの補助に充てられる。CFサイトのURLはhttps://yamap.com/support-projects/727。支援方法の詳細はhttps://help.yamap.com/hc/ja/articles/9112490587929で確認できる。
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次回の解体作業は21、22日。協議会では現地での作業や荷下ろしをするボランティアを募集している。
(最上 翔)
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荷下ろし用の廃材を土のう袋にまとめる新大日茶屋の解体作業をおこなうボランティア=14日、丹沢表尾根 [写真番号:1135289]
新大日茶屋の解体費用を募る「YAMAP FUNDGIN」のページ [写真番号:1135290]