
新型コロナウイルスが国内で初めて確認されてから、15日で3年を迎えた。国内初の患者の治療に当たった相模原協同病院(相模原市緑区)の井関治和病院長(63)が神奈川新聞社のインタビューに応じ、「十分な情報がない中でも患者を見逃さず、対応ができたことはよかった」と振り返った。ただ、現在も流行「第8波」の対応に追われており、「これほどまでに流行の波が繰り返されるとは想像もしていなかった。収束後には感染症対応のシステムを抜本的に構築し直すことが重要だ」と訴えた。
新型コロナの国内初確認の患者は、県内に住む30代の中国籍男性だった。男性は原因不明の肺炎患者が相次いでいた中国・湖北省武漢市滞在中に発熱があり、2020年1月6日に日本に帰国。厚生労働省などによると、男性は帰国した6日に県内の別の医療機関を受診したが、発熱などの症状が続いた。
─患者を受け入れた当時の状況は。
相模原協同病院・井関病院長 見えぬ収束「想像もできず」
インタビューに応じる相模原協同病院の井関病院長=相模原市緑区橋本台 [写真番号:1134385]
救急車で搬送された新型コロナ患者を受け入れる相模原協同病院(同病院提供)=2020年2月 [写真番号:1134393]
国内初の新型コロナウイルス感染者の確認を発表する厚生労働省の担当者=2020年1月16日午前、厚労省 [写真番号:1134394]