東日本大震災以降、神奈川県内では津波のリスクが高い相模湾沿岸を中心に避難用のタワーや施設が相次いで整備された。海沿いのマンションなどを対象とした避難ビルの確保も進んだが、津波の想定などを踏まえて指定を解除する動きもある。
震災から10年の2021年に神奈川新聞社が行ったアンケートによると、東京湾側を含む神奈川県内沿岸15市町が確保した避難用のビルや高台は計1009カ所。高い津波が短時間で押し寄せる恐れがある相模湾を中心に、震災以前の約10倍に増えた。
適地限られ、地域的偏りも
津波避難ビル、指定解除の動きも 神奈川県内、対策道半ば
-
大磯町の海岸に整備された津波避難タワー。「津波フラッグ」の実演が行われたことも=2020年8月 [写真番号:1133461]
-
「津波防災の日」の訓練で避難ビルの屋上を目指す住民ら=2022年11月、平塚市 [写真番号:1133460]