今年のニュースを神奈川新聞記者が回顧する「刻む2022」。第11回は、コロナ禍の水際対策。収束の糸口が見えない中で行われた観光振興策はどのような効果・影響があったのか。
新型コロナウイルス感染拡大が始まり、3年目となった2022年。いまだ収束の糸口すら見えない中、日本は感染対策と社会経済活動の両立、いわゆる「ウィズコロナ」へと大きくかじを切った。その象徴とも言える政策が、水際対策の大幅緩和だった。
政府は10月11日、1日当たり5万人としていた入国者数上限を撤廃し、訪日外国人客(インバウンド)の個人旅行を解禁。入国制限は、ほぼコロナ禍前の水準に戻った。
同日には、国内客向けの観光振興策「全国旅行支援」もスタート。2年以上にわたり打撃を受けてきた観光業界などでは、折からの円安もあり、期待感が高まった。
あれから2カ月─。