
県立二俣川看護福祉高校1年の和田美珠(みたま)さん(15)は、精神障害がある両親と3人で暮らしている。おしゃべりで快活な性格で、軽音楽部でギターを担当する傍ら、アルバイトで障害者介助業務に励むなど充実した毎日を送っている。「自分の家は他の家とは違うとは思うけれど、うちはうちだから」。そう言って、笑った。
「この前、文化祭でライブをしたの」「今度友達とディズニー行きたい」。横浜市旭区のアパートで両親と食卓を囲むと美珠さんの声が響き、自然と笑い声が起きる。温かい家庭の風景。しかし母親が美珠さんを妊娠した時、周囲からは「この子は生まれない方が幸せ」と言われていた。
医師や親族は「おろせ」と迫る
横浜の高校生 障害者の両親と充実の日々「うちはうち」
高校では福祉を学んでいる和田美珠さん=横浜市旭区 [写真番号:1127571]
(左から)父の公一さん、美珠さん、母の千珠子さん。親子の会話には、笑いが絶えない=横浜市旭区 [写真番号:1127572]