金沢大非常勤講師 塚原久美さん

「海外では、強制的に妊娠させられ、中絶させないのは拷問に当たる。心理的拷問、身体的拷問が、日本で起きている」
中絶問題を研究する金沢大学非常勤講師の塚原久美さんは、そう指摘する。
塚原さんによると、中絶に配偶者同意が必要なのは現在、イスラム諸国を中心とした11カ国・地域のみ。日本は国連の女性差別撤廃委員会から配偶者同意の規定を廃止するよう2016年に勧告を受けたが、見直しの議論は進んでいない。
今年6月、塚原さんら研究者や助産師でつくる「もっと安全な中絶をアクション」は女性の自己決定権を奪っているとして、配偶者同意の廃止を求める約8万2千人の署名を厚生労働省に提出した。
そもそも、なぜ配偶者同意が必要とされているのか─。