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#metoo #youtoo 国際男性デー
「弱さ」受け入れよう 批評家・杉田俊介さん

社会 | 神奈川新聞 | 2022年11月18日(金) 11:45

 無自覚に身にまとってきた「男らしさ」という着物を脱げば、息苦しさは和らぐはず─。男性にとっての「弱さ」を考察する批評家の杉田俊介さんに、男性優位社会の呪縛から解放されるためのヒントを尋ねた。あす11月19日は「国際男性デー」。

「『男らしさ』に縛られず、自分の内なる声に耳を澄ましてほしい」と語る杉田さん=川崎市高津区

 近年、「男性特権」という言葉が出てきた。マジョリティー(多数派)である男性と、女性や性的少数者(LGBTQ+)の間には、不平等で不公正な社会構造がある。男性は無自覚なまま性差別的な構造の上にいて、生まれながらの特権に「ただ乗り」していると批判されてきた。

 つまり一部の差別者だけが問題なのではなく、差別的な制度や構造を放置する男性の特権性が問題で、社会変革に向けた行動が必要だと言われる。他方、資本主義社会が過酷さを増し、男性が非正規雇用で不安定な労働条件に置かれ、貧困化している現実もある。

 もちろん日本が構造的に男性優位なのはあらゆるデータからも事実だ。いまだ男性の特権性に自覚を持たない人たちが大半だろう。極めて問題だ。

 ただ、男性も生きるのが厳しくなっている。苦しいにもかかわらず「特権階層」として批判され、生まれたこと自体が罪深いことのように思い詰める人がいる。また、何も感じずに余裕で生きられるような「男らしさ」のルートから外れ、生きづらさを抱える人もいる。最近は「弱者男性」と呼ぶ。従来、彼らを包摂する言葉や理論、社会的な実践はあまりなかった。

闇落ちする人々

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