
長崎で被爆し、日本原水爆被害者団体協議会事務局次長を務める和田征子さん(78)=横浜市鶴見区=が来月1日から米・ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の非政府組織(NGO)セッションでスピーチする。「自分の言葉が足りないとずっと思っている。でも伝えなければ」─。この夏、被爆者として語ることの重みに一層向き合う。
NPTは米ロ中英仏の5カ国を核保有国と認め、6条で核軍縮交渉を誠実に行う義務を課すが、足踏みが続いている。ロシアのウクライナ侵攻も続く中、和田さんは今月20日にNGO関係者らと開いた会見で「保有国やその同盟国の怠慢によって、人類が核兵器が使われるかもしれないという瀬戸際に追い込まれている」と指摘。会議では6条の履行や核兵器の非人道性を訴えるつもりだ。
「においが甦ってくる」
被爆伝えるため 被団協局次長・和田さん、米でスピーチへ
NPT再検討会議のNGOセッションでスピーチする予定の和田さん=横浜市神奈川区 [写真番号:1103841]