自民党の国会議員による懇談会の会合で配布された冊子に、性的少数者に対する差別的な内容が含まれていた問題を巡り、自民党本部前で4日、緊急抗議行動が行われた。マイクを握った主催メンバーのアンドロメダさん(27)、小林美咲さん(29)、ワインさん(33)の思いを紹介する。

4日夕、東京・永田町の自民党本部前。抗議集会の主催で、バイ・パンセクシュアル当事者の小林美咲さん(29)は、100メートル以上連なる抗議列の最後尾まで聞こえるよう、はっきりとした声で訴えた。
「全国から多くの人が駆け付けてくれた。LGBTQ当事者でない人たちも、一緒に闘ってください」
抗議では「誰も取り残さない」と、少ない時間で準備に奔走した。写真共有アプリ「インスタグラム」で会場の様子をライブ配信し、小林さんのSNSアカウントに寄せられた原稿を代読した。
「日本で、国規模のいじめが起きている。自分とは異なる人間を見下して、マジョリティーの立ち位置を守っている」。さまざまな世代、セクシュアリティーの人々の声を、少しでも多く届けたい。
扇動するエビデンス
差別冊子へ緊急抗議 小林美咲さん(下)「もう負けない」
抗議終了後に涙を流しながら、発起人のアンドロメダさんと抱き合う小林美咲さん=4日、東京・永田町の自民党本部前 [写真番号:1100053]