沿道に咲く月桃の花=沖縄県中城村
月桃が咲いていた。ふっくらとした形状の花が雨にぬれ、ほんのり色づいた桃色が際立っていた。
暑さが本格化する頃、鈴なりに咲き始め、甘い香りを放つ。音楽家の海勢頭豊さんが手がけた鎮魂歌の曲名にもなり、平和への願いを込めて歌い継がれる。
〈月桃ゆれて 花咲けば 夏のたよりは南風〉。ゆったりと穏やかな旋律で始まり、〈6月23日 待たず 月桃の花 散りました〉と続く。この日は「慰霊の日」。1945年、沖縄戦で日本軍の組織的戦闘が終結した日とされ、島は鎮魂の祈りに包まれる。
ヤマトンチュへの思い