長崎市の男性幹部(死亡)から取材中に性暴力を受けた上、市側に「男女の関係だった」という虚偽の情報を広められて二次被害を受けた─。1人の女性記者が、市を相手取って起こした民事訴訟の判決が30日、長崎地裁で言い渡される。原告の支援者らは、「長崎で起きた特殊な事件ではない」と指摘。今も業務上でのセクハラや性暴力が横行する日本社会で、性暴力との向き合い方が問われている。
2007年に長崎市幹部(死亡)から取材中に性的暴行を受け精神的な苦痛を負ったとして、女性記者が長崎市に対して約7400万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が30日、長崎地裁で言い渡される。性行為の同意の有無や市の対応の妥当性が争点で、裁判所の判断が注目される。
訴状などによると
長崎性暴力訴訟【上】 30日判決 市の対応、妥当性争点
弁論を前に長崎市の長崎地裁前を行進する支援者ら=2021年10月(新聞労連提供) [写真番号:1089572]