「言うことを聞いてもらおうと思い、暴力を振るってしまった」「ストレスや心の弱さで、してはいけないことをしてしまった」
介護付き有料老人ホームで勤務中、入所者の男性=当時(73)=に暴行を加えて全治約2カ月のけがを負わせたとして、傷害罪などに問われた横浜市栄区の元介護福祉士の男(40)。横浜地裁(藤原靖士裁判官)は24日、懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。公判では暴行に至った原因を追及され、被告は謝罪の言葉を繰り返した。
検察側の冒頭陳述や論告などによると、2014年に施設に入所した被害男性は認知症や失語症があった。
「おむつをずらされ、何度も注意したがやめてもらえず、イライラして暴力を振るってしまった。強い力でやったつもりはなかった」と、被告。男性から時々つねられるなど介護拒否をされ、声をかけてもやめてもらえなかったとも説明し、遅くても昨年10月ごろから、男性の頬をたたいていたという。