沖縄は15日、本土復帰から50年を迎えた。知花さんに復帰や日の丸に寄せる思いを聞いた。(田中 大樹)

見上げると、青空が広がっていた。陽光がまぶしい。
1987年10月26日、沖縄本島中部の西海岸、完成間もない読谷村の野球場は国民体育大会ソフトボール競技の会場となっていた。開会式のさなか、知花昌一さん(74)はブロックの壁をよじ登り、スコアボードの上に立った。たなびく日の丸の旗をポールから引き下ろす。手元にたぐり寄せ、ライターで火を付けた。
「日差しが強く、黒いしみがじわりと広がるようにしか見えない。それでも日の丸を振って風を送ると、みるみる燃えていきました。拍手が起こり、指笛が鳴っていたのを覚えています」