相模原市緑区の県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人などの罪で死刑判決が確定した植松聖死刑囚(32)側が、横浜地裁に再審を請求していたことが29日、分かった。地裁は受理しており、再審開始を決定するか、棄却するか判断する。地裁によると、請求は1日付。
津久井やまゆり園の元職員だった植松死刑囚は2020年3月、横浜地裁で死刑判決が言い渡された。弁護人は控訴したが、植松死刑囚が自ら控訴を取り下げ、同月末に死刑が確定していた。
公判では、起訴事実や犯人性に争いはなく、争点は植松死刑囚の刑事責任能力だった。地裁判決は完全責任能力を認めた上で、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側による、大麻精神病に罹患(りかん)し心神喪失状態だったとする無罪主張を退けた。
法廷で植松死刑囚が「責任能力を争うのは間違っている。自分には責任能力がある」と述べ、弁護方針に反対する場面もあった。
判決後の取材に植松死刑囚は
やまゆり園事件 植松死刑囚側が再審請求 横浜地裁は受理
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横浜地裁 [写真番号:1084367]
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津久井やまゆり園前に詰めかけた報道陣=2016年7月26日、相模原市緑区 [写真番号:1084368]
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津久井やまゆり園前に供えられた花束=2016年8月26日、相模原市緑区 [写真番号:1084369]