
従軍慰安婦問題をテーマにした映画「主戦場」に同意なくインタビュー映像を使われ、一般公開されたのは不当だとして、米国人弁護士ケント・ギルバート氏ら5人がミキ・デザキ監督や配給会社「東風」(東京)に上映禁止と計1300万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は27日、公開は適法として、請求をいずれも棄却した。
判決によると、デザキ監督は上智大大学院生だった2016~17年、卒業製作が目的などと告げてギルバート氏らを取材し、映画を作り、その後各地で公開された。
まかり通る歴史否定
晴れ晴れとした笑顔で「勝訴」の2文字を東京地裁前に掲げた。米国出身のミキ・デザキ監督は2年にわたって味わうことになったのは今の日本社会ならでは、つまりは常識外れな訴訟だった。