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遺体搬送巡る贈賄 神奈川県警元警部補ら、起訴内容認める

社会 | 神奈川新聞 | 2022年1月21日(金) 06:00

横浜地裁

 神奈川県警大和署が扱った遺体の搬送業務を巡り、葬祭会社を紹介してもらう見返りに金品を提供したとして、贈賄罪に問われた元宮前署警部補の男(65)と妻(60)の初公判が20日、横浜地裁(青沼潔裁判官)であった。両被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。

 検察側は夫婦に懲役1年6月を求刑、弁護側が執行猶予付き判決を求めて即日結審した。判決言い渡しは2月15日。

 起訴状などによると、被告夫婦は、元大和署警部補(48)=受託収賄罪で起訴=に、妻が実質的に経営する大和市の葬祭会社を遺族に優先的に紹介するよう依頼、夫の被告に対し2019年3月から20年1月ごろにかけて、謝礼として13回にわたり、現金計127万円と商品券137枚(計68万5千円相当)を提供した、とされる。

 検察側は冒頭陳述や論告で、夫の被告が葬祭会社の売り上げを伸ばすため元大和署警部補に働き掛け、求められた現金などを提供したと指摘。賄賂がなかった期間と比べ賄賂の提供があった期間は、同署が扱った遺体の同社の利用件数が月平均で約5倍に上り、多額とし、「警察官に対する社会の信頼を大いに失墜させた悪質な犯行」と非難した。

 弁護側は「(被告らは)経営悪化を恐れて(元大和署警部補からの)要求に従っており、計画性はない」と主張。県警内部で遺体搬送を巡り、葬祭会社から商品券を受け取るなどの事例が他にもあるとして、「(県警内部では)不適切な慣行が漫然と放置されてきた。被告人だけでなく、県警や他の葬祭会社にも再発防止を求めるべきだ」と訴えた。

差し入れ「長年の慣行」

 
 

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