
アジア太平洋戦争の激戦地・グアム島で戦後27年潜伏していた残留日本兵の横井庄一さん=享年(82)=が発見されてから、24日で50年。戦死扱いされていた横井さん生還の第一報を現地から日本に伝えた横浜市港南区の京免宣昭さん(79)は、横井さんとその家族に自身の両親を重ねながら奔走した。半世紀前の記憶をたぐり、改めて平和の尊さをかみしめる。
1972年1月24日午後10時すぎ、東急航空のグアム駐在所長だった京免さんが島の中心地に立つホテルで救命救急の講習を受けている時だった。懇意の日系人から「日本語を話す浮浪者が見つかった」と電話連絡が入った。
出迎えと日本人かの確認を求められ、車で5分ほどの病院へ同僚らと向かった。病院に続くアプローチで20人ほどの日本人と待ち続ける。日付が変わった翌25日午前0時すぎ、救急車が到着し、1人の男性が姿を現した。横井さんだった。
痩せ細り、顔は青白く…
横井庄一さん発見から50年 改めて平和の尊さかみしめる
横井さん発見時の現地の様子を振り返る京免さん=横浜市港南区 [写真番号:969225]
記者会見に応じる横井さん(右)=1972年1月、グアム島(京免さん提供) [写真番号:969226]