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追う!マイ・カナガワ
横浜港に謎の職業(下)「ワッチマン」に会いに行ってみた

社会 | 神奈川新聞 | 2022年1月3日(月) 08:00

 「横浜港にワッチマンという仕事をしている人たちがいますが、どんな仕事なのでしょうか」。横浜市の40代女性から「追う! マイ・カナガワ」取材班に疑問が届いた。女性の夫が最近、港関係の仕事を始め、ワッチマンという肩書の男性と名刺を交換したとのこと。夫も「どんな仕事なのかな」と首をかしげているという。


「何でも屋です」

本牧ふ頭の岸壁に立つ福田幸一さん

 昔ながらのワッチマンとして横浜港で働く福田幸一さん(74)=日本警備=を訪ねた。

 コンテナが立ち並ぶ横浜市中区の本牧ふ頭に、大型のコンテナ船「プレジデント FD ルーズベルト」がゆっくりと着岸した。真っ先に荷役担当者が乗り込んでいく。しばらくして、荷物確認のため下船してきた米国人船員が福田さんに英語で話し掛けてきた。

 「コーイチ、久しぶり。今度、自宅に戻るんだよ」。「よかったね。何かお土産でほしいものあるの?」と福田さん。「考えておくよ」と英語でやりとりをする。

 船員名簿を持ち、船を出入りする人を確認し、不審者を立ち入らせないのが大切な仕事の一つ。通訳として船と外部のやりとりを仲立ちもする。福田さんは「何でも屋ですよ。船員におすすめの飲食店を教えたり。よく購入を頼まれるのは日本のお土産」と笑う。

 コンテナ船には20人ほどの外国人船員が乗船している。「英語を話せる日本人が一人いることで、安心して滞在してもらえる」と笑顔を浮かべる。

 だが、福田さんは「コンテナ船の時代にはかつてのワッチマンは必要なくなってしまった」と話し、ため息をつく。貨物がコンテナで輸送されるようになると、船倉での監視業務が必要なくなり、経費削減のため、船内警備を船員が担うようにもなった。そのため、ワッチマンを必要とする船は年々減少。今は米国船だけになり、昔ながらのワッチマンは東京・横浜港では福田さんとその相棒の2人だけになったという。

 港の案内役でもあるワッチマンが船からいなくなると、出港まで船室で過ごす船員が増え、下船の機会が少なくなるという。横浜の良さを知ってほしいと思うのだが、少しさみしい。

初の女性ワッチマン

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