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時代の正体 差別のないまちへ 記者の視点=石橋学
東京・武蔵野市 ヘイトに屈せず条例を

社会 | 神奈川新聞 | 2021年12月11日(土) 09:00

ヘイト街宣に対抗して条例賛成をアピールする市民ら=11月21日、三鷹駅前

 東京・多摩地区にある武蔵野市が突如現れた差別主義者たちにヘイトスピーチまみれにされている。日本人と区別することなく外国人に投票権を認める住民投票条例案が市議会に提出されるや、連日のように攻撃に押し寄せるようになった。自民党の国会議員までが外国人への敵視をあおり立てるに至り、なおさら条例は必要だという荒涼の風景が広がる。

 吉祥寺駅前で4日午後4時に始まった街宣は予定の2時間をはるかに超え、日付をまたいでも終わる気配がなかった。

 「反日国家の影響下にある反日教育を受けている危ない人間を大量におびき寄せる危険な条例だ」

 荒唐無稽な妄言をまき散らしていたのは政治団体「新党くにもり」の梓まり氏。インターネット上でヘイト番組を流す「日本文化チャンネル桜」の主宰者である水島総氏、くにもり代表の本間奈々氏も代わる代わるマイクを持った。

 抗議に集まった市民が「デマで差別をあおるな」と怒声を飛ばすと、梓氏は目の前の人々を外国人と決めつけ「外国籍の政治活動は違法だ」と虚言を重ねた上で、警備に当たる警官に「早く逮捕して強制送還しろ」と絶叫するでたらめぶり。だが、それが全く笑えないのは単なるざれ言ではないからだ。演説に合いの手を入れていた支持者の中年女性は抗議する人の中に白人男性を見つけ、片言の英語で「ゴーバック、ユアカントリー」とヘイトスピーチを面前に放った。「外国人は排除すべき存在」という壇上のメッセージに差別が暴力的にあおられていた。

現実無視の差別者

 
 
 
 

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