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追う!マイ・カナガワ
横須賀の海岸に謎のコンクリ構造物…正体を調べてみました

社会 | 神奈川新聞 | 2021年12月5日(日) 06:00

 横須賀市長井の富浦公園の海岸に、コンクリートの大きな箱のようなものが昔からある。これが何なのかずっと気になっていたという同市の歯科衛生士の女性(58)から「追う! マイ・カナガワ」取材班に調査依頼が届いた。女性は、戦時中の砲台、漁師が使ったいけす跡などの説を聞いたことがあるというが、地元住民も首をかしげる箱の正体は-。

地元の子どもの遊び場

横須賀市長井1丁目の海岸にある長方形の謎のコンクリート遺構=横須賀市

 「この公園はダイヤモンド富士も見える眺めの良い場所です」という女性の言葉に誘われ、記者も現地へと向かった。三浦半島の西海岸に海が広がり、日光浴を楽しむカップルもいて、のどかな雰囲気だ。

 スマートフォンの地図を片手に、公園を海岸沿いに北へ進むと、コンクリートの物体が現れた。波が打ちつける砂浜に、四角い箱が三つ並んでいる。大きなものは長さ10メートル以上ありそうだ。

 波で浸食され崩れているものもあり、中に草が生えているのが見えた。灰色の荒廃した姿は、戦争の遺構をほうふつとさせる。

戦前は旧海軍の基地が

内部には草も生えている=横須賀市

 周辺には陸上自衛隊の武山駐屯地や高等工科学校などがあり、戦前は旧海軍の射撃場があった場所だ。インターネット上には「戦時中の砲台では」との憶測もあったが、確かな情報は見つけられなかった。

 地元の人なら何か知っているかもしれない。農家の男性(52)は「小さい頃からあそこで遊んでいたけど、戦争の何かでしょ。今も子どもたちの遊び場だよ」と話す。公園を管理する同市公園管理課は「分からない」という。

 横須賀市自然・人文博物館も「遺構のことは分からない」というが、「横須賀考古学会なら何か情報があるかも」と教えてくれた。同会は何年か前、遺構を調査していたらしい。

 早速、同会に連絡してみると「あの構造物は戦争遺構ではありません」と記者に告げた。では正体は何なのか…。

「製塩工場?」…再調査

 
 
 

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