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時代の正体 差別のない国へ
ヘイト漫画家に賠償命令、転載も法的責任認める

社会 | 神奈川新聞 | 2021年12月1日(水) 05:00

判決後に会見する伊藤さん(中央)=東京・霞が関の司法記者クラブ

 性暴力被害の訴えを虚偽とするイラストをツイッターに投稿されるなどし、名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が漫画家のはすみとしこ氏ら3人に慰謝料など計770万円の支払いと謝罪広告を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。小田正二裁判長ははすみ氏に88万円の賠償を命じ、はすみ氏の投稿をリツイート(転載)した男性2人に、それぞれ11万円の支払いを命じた。

 判決では、イラストは伊藤さんが性暴力の被害者を装っていることを意味するもので「社会通念上許容される限度を超えた侮辱行為」と認定。リツイートについても「ツイートに賛同する表現行為で自身の発言、意見といえ、責任を負うべきだ」との判断を示した。

 訴状によると、はすみ氏は2017年6月~19年12月、自身のツイッターに、伊藤さんに似せた女性とともに「枕営業大失敗」などと描いたイラストやツイートを投稿。伊藤さんは元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたと訴えており、その申告が虚偽であるかのように印象付けられ、社会的評価を低下させられた、と訴えていた。

 リツイートした男性2人についても、賛同の意思を示す表現行為により被害が生じたとし、責任を負うべきだと主張していた。

 はすみ氏のツイッターアカウントは提訴後にツイッター社によって凍結され、投稿は閲覧できなくなっている。(石橋 学)

リツイート「当事者には強烈な行為」

 
 

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