父は一族で経営していた漁船ごと海軍に徴用され、戦死したと思っていた。太平洋の孤島で生きていたと知った家族は「跳び上がってびっくりした」が、父は日本の敗戦をなかなか信じない。三浦半島突端の漁師町に残された家族らは父の救出に奔走し、兄は一連の関係資料を記録として残した。父の帰還時18歳だった娘は、当時…
アナタハン島で生存の父、敗戦を信じなかった 家族の奔走
兄の故石渡善雄さんが残した資料を見る星野紀子さん=三浦市栄町 [写真番号:894194]
アナタハン島(2003年、米海洋大気調査庁撮影) [写真番号:895240]
故郷に帰還し、自分の骨つぼを開けて笑う故石渡一郎さん(右)ら(「アナタハン島引揚記録」より) [写真番号:894195]