
首都圏で最大震度5強を観測した7日夜の地震で、大都市に潜む揺れのリスクがあらためて浮き彫りになった。
神奈川県内では16人が負傷したが、震度4のエリアで家具が転倒しており、室内の安全対策の遅れが浮上。鉄道ダイヤの乱れに伴う「帰宅困難」や「出勤困難」の混乱は8日にかけて続き、ブロック塀やエレベーターの備えも課題となった。
切迫性が指摘される首都直下地震では、震度7も想定されるため、専門家は「今回を教訓に備えの徹底を」と呼び掛ける。
「東日本大震災を思い出した」
突き上げるような激しい揺れ、スマートフォンから鳴り響く緊急地震速報。県内最大の震度5弱を観測した横浜市鶴見区の住宅地ではブロック塀の一部が崩落し、漏水も起きた。
現場近くの自宅で就寝中だった無職女性(79)は跳び起き、床をはって机の下に潜った。
地震が警告した都市リスク 塀崩落、家具転倒、ダイヤ乱れ…
一部が崩落した住宅地のブロック塀。地震の影響とみられる=8日午前11時45分ごろ、横浜市鶴見区寺谷2丁目 [写真番号:854905]
ブロック塀が崩落した現場のすぐ近くでは、緊急の漏水修理が行われていた=8日午前11時ごろ、横浜市鶴見区寺谷2丁目 [写真番号:854906]