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平和つなぐ
生後直後の妹は東京大空襲で 「よりよい世界へ」兄の誓い

社会 | 神奈川新聞 | 2021年8月15日(日) 05:30

「子どもの未来を奪う戦争は繰り返してはならない」と話す加藤さん=横浜市栄区

 76年前のあの日、生後10カ月の妹は母の背中で息絶えた。

 米軍爆撃機の大編隊が焼夷(しょうい)弾の雨を降らせた東京大空襲を、前沖縄大学長の加藤彰彦さん(79)=横浜市栄区=は現在の東京都墨田区で経験した。

 生きることがかなわなかった妹の無念さに思いを寄せ、不戦の誓いを胸に戦後を歩んできた兄は訴える。「子どもの命を奪う戦争は絶対にあってはならない」

 「生暖かい風がガラス戸をガタガタといわせて吹き荒れ、不気味な空襲警報が鳴り渡った」。東京が焼け野原になった1945年3月10日、こんな書き出しで始まる母トモ子さんの日記にかすかな記憶が重なる。

 当時3歳。妹の直子さんをおぶった母が足袋を履かせようとするが、震えてうまくいかない。外から父の叫び声が聞こえた。「火が上がっている。すぐ逃げるんだ!」。父の背中で揺られながら見た空は真っ赤に染まっていた。

 隅田川近くの防空壕(ごう)には既に大勢の人がいた。

 防火活動に向かう父と別れ、母と妹と3人で入り口付近に立っていたが、次々と駆け込んできた避難者に奥へと押し込まれた。全く身動きが取れなくなり、泣いていた妹は途中から静かになった。

「直子、なんか変だよ・・・」

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