「川崎市川崎区塩浜3丁目の道路で多くのトラックの路上駐車で車線がふさがれ、日常的に渋滞が発生している」と、近くの会社に勤務する40代の男性から「追う! マイ・カナガワ取材班」に情報が寄せられた。送られてきた写真から深刻さが伝わってくる。
その思いに寄り添って取材を進めると、物流を支えるトラック業界がさまざまな問題を抱えていることが見えてきた。
川崎臨海部に大型トラックなどが集まるのは、国内でも有数の大型物流施設や工場などが集積するエリアだからだ。
川崎市港湾局によると、同市川崎区の人工島・東扇島は、大型船が出入港する港湾施設を持つ特色を生かし、1998年開業の「かわさきファズ物流センター」、2014年開業の「マルハニチロ物流」などを誘致し、総合物流拠点地区として開発されてきた。
同地区の冷凍・冷蔵倉庫の保管能力は約100万トンに達し、川崎区内の民営倉庫事業所数は129カ所に上る。
待機場所足りない
トラックに優しくない?川崎臨海部(下)物流を軽視しないで
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川崎市が利用を呼び掛ける荷待ちトラック待機所「東駐車場」。東扇島の東端にあり、トラックの数はまばらだ=川崎市川崎区東扇島 [写真番号:744569]
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多くの工場や物流施設が集積する川崎市川崎区の臨海部。東扇島にはコンテナターミナルがあり、首都圏の物流を支える(川崎市港湾局提供) [写真番号:744571]