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追う!マイ・カナガワ
出征前の写真、持ち主は?(下)世代超え「生きた証し」保管

社会 | 神奈川新聞 | 2021年6月27日(日) 05:31

「出征前に撮影された家族写真が、身内の方に戻る一助を担ってもらえないか」。そんな依頼が「追う! マイ・カナガワ」取材班に届いた。

 鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)で撮られ、家族ら8人が並ぶモノクロ写真。裏側には「昭和十九年 ヒリツピンへ出征前 鎌倉 八幡宮前で」と書かれ、男性はフィリピンで戦死したとの記述も。写真を手に取材を進めた記者は、平和の尊さを実感することになった。


鶴岡八幡宮で撮影された絵はがき。「軍隊の参拝」とある

 平和の象徴、ハトが羽ばたき、豊かな自然に囲まれた現在の鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)。軍服に身を包んだM・Sさんは77年前、この境内でフィリピンへの出征前に、家族と写真を撮った。

 少しでも当時に思いをはせたく、鎌倉の神社仏閣に詳しい市内在住の男性に、戦時中の話を聞いた。

 鎌倉幕府とともに歴史を刻み「武士の都・鎌倉の文化の起点」とされる鶴岡八幡宮。「源頼朝の武士の精神への信仰から、戦時中の人々も八幡宮にお参りされていたのだと思います」

 男性は、日中戦争が始まった1937年に発行された「鶴岡八幡宮皇軍慰問絵はがき」を見せてくれた。境内で列をなす軍人や、大勢の参拝客による「銃後国民の祈願」の様子が伝わってくる。

 同封の説明書きには、宮司の名前で「出征将兵各位御家族の方々の日夜の御心労を深く御察し致します」「御家族の皆様、此の絵葉書は皇軍将士慰問の御通信に御用立下さるやうに御願ひ致します」とある。

 M・Sさんの写真が撮影された44年には、皇軍・皇国必勝を掲げた祈願祭が八幡宮で執り行われていた記録も残る。戦地に向かう人を思い、多くの人が参拝したのだろう。

8行の手紙

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