エスカレーターの「片側空け」の背景や課題を取り上げた「追う! マイ・カナガワ」の記事(10日配信)に、読者からさまざまな意見が寄せられた。
歩行者とぶつかるなど事故にもつながる片側空けがなくならない要因として、意識の持ち方だけでなく、駅の構造や、見知らぬ人と隣り合わせになる心理面の影響を指摘する人も。毎朝の通勤ラッシュがある限り変わるのは難しいとの声もあった。(マイカナ取材班)
痛みが、通勤事情が…
片側空けにはさまざまな要因があるとはいえ、障害のある人にとっては切実な問題だ。つえを使っている大和市の事務職の女性(50)は「ドスドスと音を立て、揺らしながら右側を歩いていく人もいて、全身に響くほど痛みを感じることもある」と恐怖をにじませた。
左半身まひで右手しか使えないなどの事情で、片側にしか立てない人がいることを初めて知ったという横浜市青葉区の男性会社員(49)もいる。一方で駅の構造についても触れ、「よく利用する出口や乗り換え口に向かう場所にはエスカレーターしかないことが多く、地下鉄のエスカレーターはとんでもなく長い。ラッシュ時にはじっとしていられない」とこぼす。県内に住む男性会社員(60)も「日本の通勤事情では電車の乗り換え時間に余裕がなく、急がなければいけない人も多い」と指摘し、「歩く側」の事情をのぞかせた。