避難所運営の中心となる地域住民らの性別の偏りをどう解消するかが大きな課題となっている。
リーダーとして「そのとき」を見据える女性たちは、どんな思いを抱いているのか。
横浜市港南区では、31カ所ある避難所(地域防災拠点)のうち、2020年度は3カ所で女性が運営委員長を務めた。
その一人で、旧市立野庭中学校を避難所とする運営委員会の木村妙子委員長(74)は、地元の連合自治会長も務める。
やはり女性だった前委員長から打診があり、02年に委員長に就任。同校は近隣中学との統合で昨年閉校しており、「以前は教員と一緒に運営することになっていたが、私たちだけで取り組まないといけない」と気を引き締めている。
他の自治会長が選ばれている副委員長12人のうち女性は3人しかいないが、木村さんは強調する。「防災に関心があれば何も問題はない。委員長に性別は関係ない」
石松さん「得意生かして協力を」
避難所運営担う女性たち 抱く思いは同じ「性別は関係ない」
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横浜市内で避難所運営委員長を長く務めてきた木村妙子さん=同市港南区 [写真番号:612141]
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性別に応じた役割や分業の固定化などに注意を促し、女性の参加を呼び掛ける藤沢市の避難所運営マニュアル [写真番号:612145]
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町内会長として避難所運営に携わる手塚明美さん=藤沢市 [写真番号:612143]
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浅野幸子さん [写真番号:612147]
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風水害を想定し、避難所に室内用のテントを設置した訓練。多様なニーズを反映した運営のためにも女性の参画が求められている [写真番号:612148]