10万5千人余りが犠牲になった1923(大正12)年の関東大震災で、相模湾沿岸に押し寄せた津波から紙一重で逃れた髙嶋フジさん(109)の実体験を基にした絵本が完成した。
聞き取りを重ねてきた市民グループ「ジオ神奈川」代表の蟹江康光さん(79)と事務局長で妻の由紀さん(71)が中心となり、「震災の教訓を後世に伝えたい」と自費出版した。
防災教育や災害伝承の重要性が増す中、学校現場などでの活用を期待している。
4月に出版された絵本のタイトルは「ずし小坪の関東大震災 109才の証言」。
地割れ、砂浜へ
109歳の津波体験を絵本に 関東大震災、逗子で被災
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蟹江さんたちの聞き取りに対し、関東大震災時の津波の状況を語る髙嶋フジさん=2018年5月 [写真番号:607980]
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完成した絵本を手にする蟹江康光さん(右)と由紀さん=4月29日、逗子市 [写真番号:607981]