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時代の正体 沖縄考
辺野古移設、根拠失う 南西諸島陸自配備で前田哲男さん

社会 | 神奈川新聞 | 2021年3月22日(月) 10:41

 南西諸島で陸上自衛隊の配備が強化されている。建設が強行される米軍辺野古新基地を巡っては、陸自部隊が常駐する日米共同使用の極秘合意が発覚した。軍事評論家の前田哲男さん(82)は「普天間飛行場の辺野古移設は根拠を失った」と断じ、中国との軍拡競争の果てに起こり得る「沖縄戦の再来」を危惧する。

南西諸島の軍事化について語る前田さん=東京都文京区

 神奈川から南西に約千キロ、東シナ海に浮かぶ鹿児島・馬毛島の基地化が進む。政府が計画する自衛隊馬毛島基地は、米軍厚木基地で行っていた空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の移転候補地となっている。訓練は厚木から東京・硫黄島に場所を移し、今も空母が横須賀基地を出港する前に実施される。

 1月、建設の賛否を争点に地元の西之表市長選が行われた。反対を掲げた現職が自民推薦の新人を破り、支持者を前に「防衛省はなし崩し的に計画を進めているが、地元の意思に寄り添ってほしい」と訴えた。

 政府はしかし一顧だにしない。加藤勝信官房長官は「自衛隊の南西防衛と災害時の拠点となる施設。できる限り早期に整備が行われるよう取り組む」と建設推進の姿勢を崩さなかった。

 民意無視の姿勢は、沖縄の辺野古新基地建設と重なる。前田さんが強調する。

 「馬毛島の自衛隊基地は、鹿児島南部から沖縄の与那国島に連なる『琉球孤』、つまり南西諸島の軍事化の典型だ。辺野古での陸自常駐も同じ地平にある」

南西シフト

 南西諸島は全長千キロを超える広大な海空域だ。2010年代後半以降、政府は軍事力強化にまい進し、鹿児島・奄美大島、沖縄・宮古島、与那国島で新たに陸自を配備した。石垣島でも建設を推し進める。

 「陸自が組織としての存在意義を示すため、新たな脅威を求めた」。南西諸島での陸自増強について、前田さんはそう指摘する。

 かつてはソ連侵攻を想定して主力部隊を北海道に置いていたが、「冷戦終結で脅威の不在に陥り、組織維持の危機感を抱いた。そこで海洋進出を進める中国の脅威を追い風に戦力の重心を北から南へと移した」。

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