性別による「らしさ」の決めつけが性差別の温床になっていないか─。妻の出産を控えた記者が「男女別の子育て術」に抱いた違和感を出発点に、神奈川新聞社は2月、子育てとジェンダーについてアンケートを実施した。「子育ての仕方、男女で分けるべき?」と意見を募集。130件を超す実体験から浮かび上がったのは、「ジェンダー後進国」の底流にある無意識のバイアス(偏見)だった。
「女の子は共感力が強い」「相手の気持ちを敏感に感じ取る」「男の子は言葉にできないと手が出てしまう」「ママが着替えをしてあげて」─。
育児雑誌の特集で男女別の特徴を紹介している大手出版社は、掲載の意図について「性差に関するネガティブな思い込み、不安を解消するため」と説明する。
「保護者の不安」で企画
男女別子育て術、なぜ紹介 育児雑誌の出版社に聞いてみた
男女別の子育てを紹介する育児雑誌について記者の思いをまとめた本紙記事(2月26日付) [写真番号:535591]
性差による刷り込みの問題点について語る東京大大学院・四本准教授 [写真番号:535592]