茅ケ崎市内に一風変わったバス停がある。その名も「登象(のぼりぞう)」。
ゾウが登るなんて想像力をかき立てるネーミングだが、その由来を調べてほしいとの依頼が「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられた。
江戸中期に長崎から江戸へゾウが歩いたという故事は知っているが、現地は東海道から離れた住宅街のど真ん中。ダンボのように耳を広げると、いろんな説が聞こえてきて…。
「資料が見当たらない」
茅ケ崎市矢畑。神奈中バスの停留所周辺には大型ほ乳類の気配はおろか、登り坂すら見当たらない。
「どのような経緯で命名されたのか調査したが、資料が見当たらない」と神奈川中央交通の担当者。
ただ、「登象」は現在も矢畑と、隣接する浜之郷に小字として存在する。停留所は地名から採られたと推測できるが、ここからが本題だ。
いつごろ、なぜ象が登場したのだろう─。
東海道説「ゾウ見物のため」
茅ケ崎に謎のバス停「登象」 その名の由来は?膨らむ想像
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登象バス停 [写真番号:510677]
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小川さんの書道教室のマスコットは愛らしいゾウだ=茅ケ崎市矢畑 [写真番号:510674]
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長崎から江戸へ向かうゾウを描いた「享保十四年渡来象之図」(国立国会図書館デジタルコレクションから) [写真番号:510675]
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「登象公園」の遊具には残念ながらゾウはいない=茅ケ崎市矢畑 [写真番号:511291]
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「登象公園」の遊具。なんとなくゾウの面影が=茅ケ崎市矢畑 [写真番号:511292]