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バイデン大統領就任へ
分断の影響、消せるか 米ジャーナリストに聞く

社会 | 神奈川新聞 | 2021年1月20日(水) 11:00

 ジョー・バイデン氏(78)が20日(日本時間21日未明)、第46代米大統領に就任し、米国第一主義を掲げて差別発言を繰り返すなど、国内外での分断を象徴する指導者だったドナルド・トランプ大統領(74)が表舞台を退く。

レイチェル・グリックハウス氏

 「分断ではなく融和を目指す」─。勝利宣言でこう訴えたバイデン氏だが、米国で人種差別問題やヘイトクライム(憎悪犯罪)と向き合ってきたジャーナリストのレイチェル・グリックハウス氏(36)=ニューヨーク市在住=は「トランプ大統領はいなくなるかもしれないが、彼がこの問題を大いにあぶり出し、人々が容易に人種差別的な意見を言えるようになった影響を消すことはできない」と米国社会にはびこるむき出しの暴力を憂える。

 グリックハウス氏は昨年暮れに行った神奈川新聞社のオンラインインタビューで、「大統領選挙後、私たちは銃を持った人々が投票用紙を数えている場所に現れたのを目撃した。トランプ政権後も、政治の二極化とそれに対する怒りが最も恐ろしい形で表れる可能性がある」と警鐘を鳴らした。今月6日にはバイデン氏の当選を正式に認定する手続きが行われていた連邦議会議事堂内に、トランプ大統領支持者らが乱入し、多数の死傷者が出る事態となった。

 政治の二極化とそれに伴う憎悪は、先行きの見えない新型コロナウイルスの感染拡大がさらに拍車をかける。グリックハウス氏は「私たちは白人至上主義者のテロリズムの脅威、公衆衛生と経済の悪化、いろんな意味で歴史的な危機の真っただ中にいる」とした上で、「そうした問題はトランプ氏の発言であらわになり、より深刻になった。しかしトランプ政権以前から米国にくすぶっていたもので、彼が去っても簡単になくなるものではない」と、融和を掲げる新大統領就任を楽観視はしない。

 昨年11月、米連邦捜査局(FBI)は、米国内で2019年に起きた人種や宗教の偏見に基づいた犯罪「ヘイトクライム」が7314件で、09年以降最も多くなったと発表した。

 こうした混沌(こんとん)とした状況で米国のジャーナリストらは、連鎖する暴力とどう向き合ってきたのか。県内でもヘイトスピーチが繰り返されるなど、人種差別問題は根深い。米国の教訓から学ぶべきことは多い。(蓮見 朱加)

今回のインタビューは、スマートニュース社(東京)が主催する地方紙や地方テレビ局の記者を米国に派遣する「フェローシッププログラム」の一環として行われ、昨年12月30日にオンラインで実施した。

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