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追う!マイ・カナガワ
寂しい 恋しい… 富士山の雪 今年はなぜ少ないの?

社会 | 神奈川新聞 | 2021年1月14日(木) 05:00

昨年12月27日に吉岡晋さんが藤沢から撮影した富士山。雪がほぼなく、山肌が目立つ(吉岡さん提供)

 「今年の富士山は雪が少なくて寂しいですね」─。そんな声が「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられている。江の島とともに雄大な富士が見られる湘南の沿岸部で取材していると、その話題を度々耳にする。寒い日が続いた13日は青空の下に冠雪が見られ、「やっと富士山らしくなってきた」と喜びの声も。気象庁にも、その原因を聞いてみた。

 逗子が拠点のプロウインドサーファーで高校3年の杉匠真さん(18)は「毎年11月ごろには積もり始める雪を見つけ、『おっ』と嬉しくなる。でも今年は雪が少ないと不思議だった」という。

冠雪が見られた富士山=13日、鎌倉市稲村ケ崎から

 藤沢市のプロカメラマンで、富士山や海辺の撮影を続ける吉岡晋さん(54)は、昨年12月末に山肌が丸見えの富士山を撮影。静岡県在住の友人とも「雪が少ない」と話していたが、気温の低い日が続いた13日には雪化粧が見られ嬉しくなった。「12月にも冠雪が見られた日もあったが、すぐ消えてしまった。季節ごとの顔が見られるのを楽しみにしているので、雪化粧がやっぱり恋しい」と話す。

 ネット上でも「大雪の被害を聞くのに、なんで富士山の雪は少ないのか」「雪がないと何だかパッとしない」などの投稿が目立つ。

 気象庁や甲府地方気象台によると、原因は降水量の減少。河口湖にあるアメダスで観測された昨年11~12月の降水量14ミリは、1933年の観測開始以降で最少。降水量減少に伴い、降雪量も減っているという。

 今冬は日本海側は記録的な豪雪となっている一方、太平洋側では低気圧の影響を受けにくく晴れの日が続き、例年より冠雪が少ない。甲府地方気象台は2~3月の降水量は平年並みに戻るとみるが「雪の量に影響するかは分からない」としている。
(竹内 瑠梨)

冠雪が久しぶりに見られた富士山と江の島=鎌倉市稲村ケ崎から

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