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コロナ禍の新成人 胸に秘めた思い「人の役に立ちたい」

社会 | 神奈川新聞 | 2021年1月11日(月) 05:00

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する中で迎えた「成人の日」。今を生きる新成人たちは、足元の不安に向き合いながら懸命に前を向く。看護学校で学ぶ学生も、ものづくりの現場で汗を流す社会人も、胸に秘めるのは「多くの人の役に立ちたい」との思いだ。明日への夢を抱き、かけがえのない日々を奮闘している。

看護師目指す三野紫咲さん(横浜市)

看護師として活躍できる日を目指して希望を語る三野さん=横浜市旭区の県立よこはま看護専門学校

 「今すぐにでも患者さんの役に立ちたい」

 未知のウイルスに最前線で立ち向かう医療現場の過酷さが日々取り上げられる中、横浜市瀬谷区の三野紫咲さん(20)は目を輝かせる。県立よこはま看護専門学校(同市旭区)の2年生。来年の国家試験に向け、日々勉強中だ。

 物心ついたころから「多くの人の笑顔が見たい」と強く思ってきた。保育園でいじめられた友達を見つけては、「変顔」で慰めた。周囲の人が笑顔になれば「自分も幸せになれる」ことに気付いた。

祖母の言葉に導かれ 

 「看護師なんてどう?」。こう声を掛けてくれたのは、看護師で祖母の伊藤真紀子さんだった。「人の命を預かるなんて私には無理」。恐怖心が先行したが、東日本大震災の被災地で活動する姿に「かっこいいな」。同校への進学を目指し、隣接する二俣川看護福祉高校に進んだ。

 高校の病院実習で「この仕事だ」と確信した。手術後に言葉を発せなくなった患者に、ホワイトボードで「しゃべれないことに対してどう思いますか」と尋ねた。後で考えれば「失礼なことを聞いてしまった」が、患者はいつも笑顔で返してくれた。退院時、ボードに書き置かれた「ありがとう」の5文字が、今でも忘れられない。

強く優しいナースに

 
 

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