
「成人の日」の11日などに予定されている成人式の式典について、神奈川県内で会場開催の中止や延期が相次いでいる。新型コロナウイルスの感染急拡大に伴い、政府が緊急事態宣言の再発令に動く中、5日時点の神奈川新聞社の調べで33自治体のうち15自治体に上った。“晴れ舞台”まで1週間を切り、オンラインの動画配信に切り替えるなど、関係者は苦渋の決断を迫られている。

横浜、川崎、相模原の3政令市をはじめ、17自治体では開催を予定。今後の感染者数の推移で変更もあり得るが、県内で対応が分かれている。
鎌倉、厚木、秦野市など10自治体が会場開催の中止を決めた。平塚市では、緊急事態宣言の再発令検討を受け、年明け4日から協議を重ね決定。恩師からのビデオレターなどをオンライン配信する。担当者は「一生に一度のイベントだが、感染者が増えれば重症患者を受け入れている市民病院に負担がかかってしまう」と苦しい胸の内を明かす。
愛川町は「医療従事者にこれ以上の負担をかけられない。(新成人でつくる)実行委員会の意見にも危険や不安との思いが多くあった」とした。綾瀬、座間市は後日、市長あいさつなどを配信する。
延期するのは藤沢市など5自治体。寒川町も緊急事態宣言の再発令検討を重視し、さらなる感染拡大も懸念して判断したという。昨年末に決めた横須賀市の担当者は「命と健康を守ることを最優先にやむを得ず決定した。新成人をお祝いしたいとの思いから、中止にしなかった」と語る。
全国最大・横浜は開催
33自治体のうち15自治体が中止や延期 コロナ禍の成人式
成人式(資料写真) [写真番号:469771]
成人式の会場開催予定 [写真番号:469752]