サンタクロース姿の学生ボランティアが20日、横浜市西区の横浜駅西口で献血を呼び掛けた。新型コロナウイルスの感染拡大で、輸血に用いる血液は必要分を下回り続ける危機的状況に。「血液は人工的につくれず、献血が欠かせない」と“学生サンタ”が訴えた。
献血の広報を目的に5年前発足した県学生献血推進連盟の活動。20人いるメンバーのうち4人が、県赤十字血液センターの献血バスの前で声を上げた。
新型コロナの治療で注目される人工心肺装置「ECMO(エクモ)」など医療機器について学ぶ北里大(相模原市南区)3年の学生(21)は「今年は外出を控える人が多く十分な(献血推進の)活動ができなかった」と唇をかむ。看護師を目指している湘南医療大(横浜市戸塚区)3年の学生(20)は「無理強いせず協力してもらうにはどうすべきか、日々考えている」と話した。
同センターによると、県内の献血者数は新型コロナの影響で4~10月に必要数を下回り続けた。在宅勤務が進み、企業などに派遣される献血バスの稼働も3割減少し、県内で1日に必要とされる約900人分に達しない状況が続いている。