重度障害者や家族、地域の人たちが「普通」に生きることを求めて支え合い、模索する様子を追うドキュメンタリー映画「普通に死ぬ~いのちの自立~」の上映会が21日、Fプレイス・藤沢市労働会館(同市本町)で開かれる。障害者や家族の死を経て、悲しみの中でも手探りで歩み始める人々をカメラが温かく見守る作品。貞末麻哉子監督は「死を正面から見つめてこそ、生の意味とも向き合える」と語る。
同作品は、2011年に製作した「普通に生きる~自立をめざして~」の続編として撮影された。前作は重度障害者やその家族が社会と関わりながら自分らしく生きられる「普通の人生」を目指し、生活介護事業所やケアホームの設置に奔走する姿を記録。今回は約10年を経た登場人物が、当事者や家族の死に直面しながらも、地域の中で生きるために周囲の人たちと手を携え模索する様子をフィルムに刻んだ。
貞末監督が寄り添いながら撮影した登場人物の姿は、障害者を巡る社会の厳しさを浮き彫りにする。
「死」が日常
「普通」に生き、「普通」に死ぬ、とは 21日に映画上映会
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貞末麻哉子監督(本人提供) [写真番号:415529]
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満面の笑みで食事する男性(「普通に死ぬ」の一場面 [写真番号:415530]