神奈川県藤沢市内13地区に設置されてる郷土づくり推進会議のウェブ上の交流会が17日開かれ、同市民病院副院長で県医療危機対策統括官の阿南英明医師が「県の新型コロナ対応や新型コロナの現状と今後」をテーマに講演した。
県DMAT調整本部長として大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」での新型コロナウイルス集団感染に最前線で対応した阿南医師は、当時の取り組みから得られた知見として、▽高齢者への特別な配慮、重症度による分類▽入院と隔離の分離▽入院に即時対応できるための病床数の共有▽分散的ICU(集中治療室)活用ーの4点を挙げ、県独自の体制構築につなげたとした。
また、新型コロナの現状と見通しを巡り「第2波が収束せずに第3波が上乗せしている」と指摘。「急激に危機的状況に至る」可能性に懸念を示し、「いかにしてピークを下げるのかが重要。マスクの着用など感染対策を徹底しながら、どのような社会活動を送るべきか、みんなで議論する必要がある」と締めくくった。