
核兵器を全面禁止する史上初の核兵器禁止条約が来年1月に発効することが決まり、神奈川県内の被爆者や関係者から歓喜の声が相次いだ。ただ、米国の「核の傘」下にある日本は、唯一の戦争被爆国でありながら不参加の状況。署名集めなどに奔走する被爆者らは、「核なき世界」の実現に向け政府に働き掛けを続ける決意を新たにした。
「核の時代の終わりの始まりを迎えることができ、ようやく安堵(あんど)できる」
1歳10カ月の時に長崎で母親とともに被爆した和田征子(まさこ)さん(76)=横浜市鶴見区=は、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の事務局次長で横浜市原爆被災者の会(浜友の会)会長として、大きな一歩に喜びをかみしめた。
しかし、核保有国とともに国際世論に抵抗する日本政府には「恥ずかしく、腹立たしい」。
核兵器禁止条約発効 県内被爆者の祈り「終わりの始まりに」
被爆者とともに国際署名の活動経過を報告する林田光弘さん(奥)=26日午後、東京都新宿区 [写真番号:390711]