早紀江さん「毎日祈っている」

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の父で、6月に87歳で亡くなった滋さんのお別れ会が24日、東京都内で開かれた。妻の早紀江さん(84)=川崎市川崎区=は「家族みんなをいろいろな場所へ連れて行ってくれた。本当に幸せな家庭だった」とめぐみさんとの思い出を振り返り、一日も早い帰国の実現に願いを込めた。
滋さんの遺影が飾られた祭壇前の献花台に白いカーネーションをささげた早紀江さんは、「おとなしい人だったが、大事な娘がいなくなった途端に強くなった」と回顧。「めぐみは必ず元気に生きていると信じて毎日祈っている。落ち込んだ時は、いつも(滋さんの)写真に話し掛けて過ごしている」と話し、拉致から43年近くが経過した今も解決の糸口を見いだせない政府に「喜びの日を迎えられるよう力を尽くしてほしい」と切実に訴えた。
お別れ会には、菅義偉首相や安倍晋三前首相らも参列。