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新型コロナ
財政悪化、受け入れ病院支援を  県医師会・菊岡会長 

社会 | 神奈川新聞 | 2020年10月11日(日) 10:33

 新型コロナウイルス感染拡大の長期化に伴い、全国各地の医療機関が財政悪化にあえいでいる。県内9千人の勤務医、開業医から成る県医師会のトップ、菊岡正和会長(74)がインタビューに応じ、感染者受け入れ病院の窮状や公的支援の必要性を訴えた。

現場置き去り

インタビューに応じる菊岡会長=横浜市中区の県総合医療会館

 県内の各病院は経営面で疲弊している。特に神奈川はダイヤモンド・プリンセス号の下船者を受け入れた2月から長期戦を強いられ、過度な負担がかかっている。

 県病院協会のアンケート(148病院が回答)では、感染者受け入れ病院では3月の初診者が前年同期比で25%減、4月は46%減となった。多くの患者が受診を控えてしまい、医業収入も軒並み落ち込んだ。さらに負担も強いている。患者を受け入れた場合、例えば4人部屋も個室として扱う必要がある。医療機関の都合による個室対応とみなされ、差額ベッド代や個室料金を徴収できない。

 7月下旬、県が独自に行う「神奈川モデル」で受け入れ医療機関に指定された2病院から要望書が届いた。「患者を受け入れたことで風評被害を受け、患者数が減少、従業員は精神的苦痛を受けた」という内容だった。そもそもモデルについて「事前に県から連絡が一切なかった」という。県が一方的にストーリーをつくり、現場を置き去りにした構図があらわになった。

 指示通りに受け入れたことで損害を被ったにもかかわらず、県は補填(ほてん)してくれない。さらに県は「神奈川警戒アラート」について「発動から2週間以内に(即時に患者を受け入れられる)即応病床数を必要数確保する」としているが、増床はそんなに生易しいものではない。増床したコロナ病床を一般病床に戻すのにも時間と労力を要する。

 医療機関への県のヒアリング(52病院が回答)では、「国の1次2次補正予算では減収額が充足されない」との回答が9割超に上った。公立病院は後で公的に補?される。一方で後ろ盾がない私立病院がたくさんある。県が再考しなければ、私立病院がコロナの治療に参加することが今後難しくなる。

 財政悪化のしわ寄せを受けるのは医療従事者だ。不眠不休で働いても、ボーナスは上がらない。それどころかカットされ、不満が募っている。「こんなところで働きたくない」と思う人もいるだろう。いつ感染するかわからない精神的疲労を抱えながら闘っている。早急に対策を講じるよう県には要望している。

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