風水害時の避難が問われ続けている。温暖化を背景に「猛雨」が増え、台風や豪雨のリスクが高まると予想される中、どう行動すべきか。課題と模索を追う。

「雨の量は多いが、台風ほどではない」。心配しつつ、そう思っていた三浦市の男性農家(51)宅に隣接する急傾斜地が崩れたのは7月18日の早朝だった。
住まいは紙一重で被害を免れたものの、作業小屋に土砂や樹木が流れ込んでいた。
崩落に遭うのは4年前に続き、2度目だ。当時も今回も、警戒して事前に避難することはなかったが、男性は意識を改める。「これからは雨の様子を確認し、状況によっては先に避難しようと思う」
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風水害からの避難(3)土砂災害 鍵握る崩落前の判断
7月の記録的大雨で三浦半島に集中した崖崩れ。逗子市の逗子海岸沿いでは、かつての崩落現場の隣接地が崩れた [写真番号:335871]