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新型コロナ
「異例の夏」地元努力も課題 海岸での迷惑行為、ごみ放置…

社会 | 神奈川新聞 | 2020年9月1日(火) 15:00

トラックに載せた放送機器や巡回などでルールを周知し、ごみ拾いにも汗を流す海の家やマリンスポーツ関係者ら=8月16日、逗子海岸

 コロナ禍で県内全域で海水浴場が開設されなかった神奈川の「異例の夏」は、関係者の尽力で大きな事故もなく、穏やかな海が保たれた。しかし、重大事故につながりかねない海上での危険行為はゼロではなく、来訪者のマナーには例年同様の課題も見られた。また、営業できなかった海の家関係者らには不満も残る夏となった。

 今夏、最も心配されたのは、命に直結する海上事故の防止だ。県や第3管区海上保安本部によると、県内25カ所の例年海水浴場が開かれるエリアでは8月末まで2カ月間、海難事故はなかったという。

 ただ、8月中旬には、鎌倉・由比ケ浜沖でクルーザーが、遊泳客やサーファーらの近くを複数回、航行する迷惑行為が発生。3管は県迷惑行為防止条例違反(水浴場等における危険行為)の疑いで捜査しており、鎌倉市の担当者は「海水浴場開設時は放送機器を使えるが、今年はそうした設備がなく、遊泳客らに近づく前に遠方からの注意ができなかった」と悔やむ。

 今夏の海水浴場開設中止が決まった背景には、県が海の家側に提示した「砂浜のソーシャルディスタンス確保」などの完全順守を求めた運営ガイドラインの厳しさがあった。県海水浴場組合連合会は「開設しない決断を強いるような内容」「海の家だけで生計を立てている事業者は収入がマイナス」と反発した。

 8月31日には同組合幹部らが県庁を訪れ、事業者への補償の必要性や、海の家着工直前のガイドライン提示という唐突さなどの課題を指摘。組合側は「今後、県はぎりぎりに方針を突きつけず、早くから現場の声を聞いてほしい」などと訴え、来夏については、対話の上でガイドラインが策定されるとの認識を示した。

海岸設置のごみ箱に残されたごみは、海岸組合や市職員らが毎週末、分別した=8月30日、逗子海岸

 変わらぬ課題も残った。鎌倉・逗子市が砂浜での飲酒などをしないよう定めたマナー条例は、必ずしも来場者に浸透していたわけではない。酒類のごみや使用後のテントなども放置され、逗子海岸のごみ箱には酒の空き缶だけで、150リットル分の袋が満杯になったという。

 連日海岸を清掃した逗子市出身のウインドサーファー杉匠真さん(18)、森川力太さん(20)は「海を大切にする意識を一人でも多くに広げたい」と話し、逗子の海水浴場検討会座長の田中美乃里さん(43)=逗子市=は「来訪者にも安心して遊べるビーチを守る意識を持ってもらえたら」と振り返った。

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